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自転車の飲酒運転と免停

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自転車は道路交通法上「軽車両」という扱いになっており、自動車と同様、道路交通法の対象に含まれています。

(酒気帯び運転等の禁止)
第65条 何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。

これは自転車においても適用となります。そして酒酔い運転の場合、5年以下の懲役または100万円以下の罰金が定められています。かなり大きいです。

また、自動車の場合と同様、自転車を貸した人やお酒を提供した人も罰則の対象となっています。

酒酔い運転のみが罰則の対象

lgf01a201501251600酒酔い運転は、泥酔していてまっすぐ歩けない、ろれつが回らない等の状態で運転することです。

自転車の場合は、酒酔い運転に対する罰則はありますが、酒気帯び運転については罰則がありません

つまり、呼気中のアルコール濃度が0.15mg/lを超えていても、それだけでは罰則の対象にはならないんです。仮に、自転車を飲酒運転していておまわりさんに呼び止められても、呼気中のアルコール濃度を測るために風船を膨らませて、ということはありません。

但し、上にあるように「酒気を帯びて車両等を運転してはならない」なので、罰則はありませんが注意はされます。

捕まったら、即赤キップ

反則金制度がないので、捕まるとしたら、赤キップになります。検察に送られ、起訴されて裁判になるか、あるいは不起訴になるか・・・という話になります。実際に捕まって起訴されるのかどうかはおいといて、法令上はこうなっています。

自転車で免停?

自転車に免許なんかないし、点数制度もない。だから免停になることはない

そう思っていた時期が、僕にもありました・・・

警察庁が以前出した見解に、

酒酔い運転(自転車の運転には酒気帯びはない)の常習的違反者や人身事故ひき逃げなどの悪質な違反者が自動車運転免許証を所持していれば道路交通法第103条第1項第8号の規定による点数制度に寄らない行政処分を公安委員会も行うことができる

というものがあります。

実際に愛知県では、自動車の運転免許を持っている人が酒に酔って自転車を運転した場合、自動車の運転免許を30日~180日の免停処分にするというルールで運用されています。

この辺は都道府県によって運用が異なるのですが、いずれにしても「自転車の飲酒運転で自動車免許の免停」というのは、現実に可能性として存在するわけです。

2回違反したら講習

これは2015年6月1日から始まった新しい規制です。自転車に対する取り締まりが厳しくなりました。

酒酔い運転の他、信号無視やブレーキ不良自転車(ピストなど)運転などの違反で2回摘発されると、「自転車運転者講習」を受講しなければならなくなります。この講習は、3時間で5800円ぐらいです。

酒酔い運転に限って言うならば、以前から罰則は変わっていないので、特段厳しくなったわけではありません。ただ、2回やってしまった場合に講習受けないといけなくなった、ということです。


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